デルフィニウムは、透け感のある花びらが特徴で、可憐で優しい雰囲気のお花です。青色のお花の人気は高いものの、切り花として出回る青色のお花の種類は多くありません。カーネーションやガーベラ等のように青く染めている切り花はありますが、デルフィニウムは天然の青いお花であり、とても貴重で、お花屋さんでも重宝されます。青い花束やアレンジメントを作成するときよく使用されます。
お花だけでなく、グリーン色をしたつぼみも花束やフラワーアレンジメントのアクセントとしても使われます。本記事では青いお花として人気のデルフィニウムの切り花について解説します。
小花がたくさんついているので、そのまま飾っても、短く切り分けてふわっと飾ってもかわいいです!
デルフィニウムはどんな花?
まずはデルフィニウムの基本情報についてご紹介していきます。
デルフィニウムの基本情報
デルフィニウムはキンポウゲ科オオヒエンソウ属(デルフィニウム属)のお花で、和名は大飛草(オオヒエンソウ)、英名はDelphiniumです。「デルフィニウム」という名前は、咲く前のつぼみの形がイルカに似ていることから、ギリシャ語でイルカをあらわす『delphis』に由来してつけられました。和名の大飛草(オオヒエンソウ)は、花の形が、ツバメが飛ぶ姿に似ていることに由来しています。
開花時期は5月〜7月で、真夏の季節の前に爽やかな色のお花を咲かせます。お花屋さんにはほぼ1年中出回っています。咲き方は可憐なスプレー咲きタイプとゴージャスな1本咲きの2つのタイプが出回ります。
花の色は濃い青、水色、ピンク、白、紫などがあります。
参考:公益社団法人 日本フラワーデザイナー協会 デルフィニウム
デルフィニウムの切り花を長持ちさせるためには?
デルフィニウムの日持ちは 7日前後といわれています。本章では、少しでも長く楽しむためのコツと方法をご紹介します。
水切りをし、茎を斜めにカットする
『水切り』とは、水を張った桶やバケツなどの中で、ハサミで茎を切ることです。水の中で切ることで、水圧により水が上がりやすくなります。また、その際茎を斜めにカットすることで真っ直ぐカットするよりも水の吸い上げが良くなります。その理由としては斜めにカットすることで切り口の断面積が広くなり、水を吸収しやすくなるからなんです。
水に浸かる部分の葉を取り除く
デルフィニウムには茎に葉っぱが多くついています。葉っぱが多くついていると水上がりも悪くなるうえ、水に浸かる部分から葉が痛んでしまい、花瓶の水が腐る原因にもなるので、生ける前に葉を整理しましょう!
咲き終わったお花や咲きそうにないつぼみを摘み取る
デルフィニウムは1輪に多数の花やつぼみが付いています。咲き終わったお花や不要なつぼみが残っていると元気なのお花への栄養分が奪われてしまうので、咲き終わったお花や咲きそうにないつぼみは摘み取りましょう!
開きかけのデルフィニウムのつぼみ
花瓶の水は浅めで!
デルフィニウムの茎は細く、傷んで茶色くなりやすいです。花瓶に必要以上に水を入れると茎が痛みやすくなるので、花瓶の水は少なめにしましょう。
毎日花瓶の水を替え、茎を少し切り戻す
切り花を生ける際の基本となりますが、こまめに水を替え、花瓶は清潔な状態を保ちましょう。毎日水を替えるのが難しい場合は切花延命剤を使用しましょう。水を替える際に茎を数センチ切る「切り戻し」を行うことで、水を吸い上げやすくなります。
デルフィニウムの花言葉は?
青いお花の定番の花材で、可憐で優しい中にも凛とした雰囲気を持つデルフィニウム。続いて、デルフィニウムの花言葉を紹介していきます。
デルフィニウムの花言葉は『清明』『高貴』『あなたは幸福をふりまく』
『清明』や『高貴』は、デルフィニウムの凛とした花姿からつけられました。また、ひとつの枝にたくさんの花をつけることから『あなたは幸福をふりまく』という花言葉がつけられました。
結婚式の『サムシングブルー』にぴったりのお花!!
結婚式では「花嫁はsomething four(サムシングフォー:4つのもの)を身に着けると幸せになれる」という言い伝えがあります。
その4つとは
・サムシングオールド(何かひとつ古いもの)
・サムシングニュー(何かひとつ新しいもの)
・サムシングボロー(何かひとつ、人から借りたもの)
・サムシングブルー(何かひとつ青いもの)
4つ目のサムシングブルーとして、花嫁が持つブーケに青いデルフィニウムを取り入れるのが人気です。そして、その青いお花の中でも、デルフィニウは『清明』『高貴』『あなたは幸福をふりまく』といった幸せな花言葉を持つので、花嫁さんにぴったりです!
また、フラワーデザイナー視点でもデルフィニウムのお花はひとつひとつが小さいので、ポイント使いや散りばめたり、アクセントとして取り入れたり、使いやすいお花です。もちろん、ブーケに入れるだけでなく、会場の装飾にもおすすめです。
涼しげなお花なので、夏の結婚式にぴったりですね!
デルフィニウムとカスミソウ
デルフィニウムの切り花のまとめ
最後にデルフィニウムの切り花についてまとめます。
・優しい花色と雰囲気で、天然の青いお花として人気
・幸せな花言葉がつけられており、結婚式の『サムシングブルー』のお花としても人気
・咲き終わった花や不要なつぼみは取り除いて!ただ、つぼみも楽しめるので取り除きすぎに注意!