ヒペリカムは緑色のガクを付けたドングリのような実ものです。お花屋さんでも重宝されている定番の花材で、加えるだけで花束やアレンジメントのアクセントになります。
色のバリエーションや実の大きさも様々で、もちろんヒペリカムそのものでも十分楽しむことができます。本記事ではそんなヒペリカムについて詳しく説明します。
ヒペリカムはどんな花?
ヒペリカムは花束やアレンジメントの中で主役というより脇役として全体を華やかにする存在です。ヒペリカムの特徴について見ていきましょう。
ヒペリカムの基本情報
ヒペリカムはオトギリソウ科、オトギリソウ属の多年草で、英名はTutsan、和名は小坊主弟切といいます。
お花屋さんでは写真のように実をつけた状態の花材が一年中出回っておりますが、実は夏に黄色く輝くお花が咲き、その後に実をつける植物です。そのため、時期によって楽しみ方が変わる植物であり、公園などでもキンシバイの花を見ることができます。エクアドル、ケニア、エチオピアからの輸入品が流通しており、日持ちは14日以上と長く楽しむことができます。
一年中手に入る実もので、花屋ではだいたい400円程度の価格で購入することができます。秋には、実付きではなく紅葉した葉を楽しむ枝ものの『紅葉ヒペリカム』が出回ります。
ヒペリカムの切り花を長持ちさせるお手入れ方法は?
実もの・枝もののヒペリカムはどのように管理すればよいのか悩まれる方も多いと思います。ヒペリカムはもともと日持ちのいいお花ですが、下記のポイントに抑えることでヒペリカムを長く楽しむことができます。
生ける前に切り口を叩いて割る
ヒペリカムは茎の切り口を割ってあげることで、水上がりをよくすることができます。手順としてはハサミで茎先を切った後、切り口を新聞紙や紙で包み、その上からハンマーなどで茎を叩き、写真のように割りましょう。自宅にハンマーがない場合はハサミの持ち手で強く叩くことでハンマーの代用ができます。叩くのが難しい場合は切り口をハサミで十字に割りましょう。
水に浸かる部分の葉を取り除く
ヒペリカムの切り花を生ける際、茎に付いている葉が水に浸かった状態になると、水が腐りやすくなり、バクテリアが発生する原因となるため、水に浸かる部分の葉は取り除きましょう。バクテリアの発生を抑えることは基本的にどの花材を生ける場合においても注意が必要なので、生ける前に水に浸かる部分の葉を取り除くようにしましょう。
変色した実は取り除く
赤やグリーンの実は鑑賞時期が過ぎると黒色に変色します。そのため、実の色が変化してきたら、実の部分をカットしましょう。取り除くことで、まだ楽しむことができる他の実や枝に栄養が行き渡りやすくなり、切り花全体が元気になります。
ヒペリカムの花言葉は?
花言葉は、『きらめき』『悲しみは続かない』です。
由来は金色のように鮮やかな黄色の花を咲かせることから『きらめき』、黄色の花が咲き終わった後に可愛らしい実を付けることから『悲しみは続かない』となっています。
ヒペリカムは実のイメージが強いですが、実が付く前に咲く黄色の花が花言葉に関わっています。
ヒペリカムの品種はどんなものがある?
お花屋さんにいくと様々な色のヒペリカムが楽しめますが、どのような品種や種類があるのでしょうか?そんなヒペリカムの品種について見ていきましょう。
ヒペリカムのカラーバリエーション
ヒペリカムの実は赤や濃いピンク色が多く見られますが、品種により淡いピンク、オレンジ、ホワイト、グリーンなどのカラーバリエーションがあります。
ヒペリカムの品種と種類について
ヒペリカムは品種によって粒の大きさや形が異なります。そのため、花束やアレンジメントの雰囲気に合わせて適切なヒペリカムを選ぶことが必要になります。
代表的な品種は下記の通りです。
・トゥルーロマンス
・マジカルビクトリー
・マジカルミッドナイトグロー
・カリシナム
ヒペリカムの切り花のまとめ
ここまでヒペリカムの基本情報、管理方法、花言葉、品種を紹介してきました。最後にヒペリカムの切り花の特徴をまとめます。
・実は黄色の綺麗な花が咲いた後、可愛らしい実をつける
・空切りで先を割ってあげると水上がりが良くなる
・切り花全体が長持ちさせるために黒に変色した実は取り除く
・赤、ピンク、オレンジ、ホワイト、グリーンなどカラーバリエーションが豊富
・花束やフラワーアレンジメントのアクセントになる
正しくお手入れして、ヒペリカムを長く楽しみましょう!