秋の訪れを感じる可憐な秋明菊。楚々とした佇まいで茶室に生ける茶花としても人気です。細い茎の先につくボール状の丸いつぼみも可愛く、花束やアレンジメントに動きを出してくれます。
本記事ではシュウメイギク(秋明菊)の切り花を長持ちさせるお手入れ方法や花言葉、特徴についてご紹介します。
シュウメイギク(秋明菊)の切り花の出回り時期はいつ?どのような花?
まずは秋明菊の基本情報についてご紹介していきます。
シュウメイギク(秋明菊)の基本情報
秋明菊はキンポウゲ科アネモネ属のお花で、和名は秋明菊(シュウメイギク)、または京都の貴船山周辺に野生化したものが多く見られることから『貴船菊』とも呼ばれます。英名はJapanese anemoneです。名前からするとキク科をイメージしますが、実はアネモネの仲間なんです。
原産国は中国で、古い時代に日本へ渡来しました。和名に『貴船菊』の名前にあるように、京都の貴船山周辺で野生化し、広がっていったと言われています。
日持ちは5日ほどで、終わりを迎えるとパラパラと花びらが散っていきます。ある程度膨らんで、花びらが見えてきているようなつぼみも咲いてきますので、その様子も楽しみたいですね!
色は白やピンクがあり、時期の出始めはピンクが多く、秋が進んでくると白の秋明菊がっ旬を迎えます。咲き方も一重咲きと八重咲きがあります。出回り時期は8月~10月頃で、秋の訪れを感じるお花です。
同じ時期に出回るワレモコウやフジバカマ、オミナエシなど、秋の草花と合わせて、秋の風情を楽しむのがおすすめです。
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シュウメイギク(秋明菊)の切り花を長持ちさせるためには?
続いて、秋明菊の切り花を長持させるお手入れ方法についてご紹介します。
切り口は斜めにカット
シュウメイギクは水が下がりやすいお花。切り口は斜めにカットして、断面積を増やしましょう。他の切り花でも適用できるお手入れではありますが、お水の吸い上げがしやすくなります。
風の当たらない場所に飾る
風に当たると水が下がりやすい(水が不足してクタっとなりやすい)ので、風に当たらない場所に飾るようにしましょう。特に夏場、クーラーをつけているお部屋では飾り場所に注意を払いましょう。
できる限り毎日花瓶の水を替え、切り戻しを行う
シュウメイギクの切り花に限りませんが、こまめに水替えを行い、食器用洗剤で花瓶を洗い、花瓶を清潔な状態で保ちましょう。その際、茎を切り口を切る「切り戻し」を行うことで、切り口が新鮮になり水上がりがよくなるので、切り戻しも行いましょう。
元気がない場合は湯上げや水切りを
シュウメイギクは水が下がりやすく、不足している場合は茎がくたっと曲がることがあります。元気がない場合は沸騰したお湯に数秒ほど、切り口を浸す「湯上げ」をしましょう。湯上げをすると切り口付近が変色する場合があるので、茶色に変色した場合はその部分を切り落としてから生けましょう!
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シュウメイギクは花びらが散りやすいので、丁寧に扱いましょう!
シュウメイギク(秋明菊)の花言葉は?
続いて秋明菊の花言葉についてご紹介します。
シュウメイギク(秋明菊)の花言葉は『薄れゆく愛』『忍耐』
同じ仲間のアネモネにも『はかない恋』など、ネガティブな花言葉がつけられています。秋明菊には儚げな雰囲気があり、アネモネと同じ仲間ということで、秋明菊にもこのような花言葉がつけられたと言われています。
プレゼントに使う際には、花言葉に注意したいですね!
シュウメイギク(秋明菊)の切り花はしっかり水揚げを。つぼみも鑑賞して長く楽しもう!
秋明菊は秋にしか出回らない、秋の定番のお花の一つです。水が下がりやすく、お花の重みで茎が垂れてしまうため、しっかり水を吸い合わせることが大切です。また、可憐な雰囲気のお花だけでなく、動きのある茎の先についた真ん丸のつぼみも可愛いです。お花が散ったあとも、ある程度膨らんだつぼみは咲いてくれるので、しっかりお手入れして、そのつぼみが開いてくれるのも鑑賞して楽しみたいですね。