近年人気が高まっているワイルドフラワー(Wildflower)。別名でネイティブフラワーとも呼ばれ、多くが個性的でエキゾチックな見た目をしています。本記事ではワイルドフラワーやネイティブフラワーについてご紹介します。
ワイルドフラワー(ネイティブフラワー)とは?どんなお花?
ワイルドフラワー(ネイティブフラワー)はオーストラリアや南アフリカ原産のお花の総称で、主に南半球で見られる植物を指します。本来はさまざまな自然環境に自生する野生の花の総称を指しますが、オーストラリアや南アフリカの地域は特に野生環境が多く残っているため、それらの地域原産のお花をワイルドフラワー(ネイティブフラワー)と呼ぶ事が一般的です。
オーストラリアや南アフリカは日本とは異なり、熱帯で乾燥地帯が多く、それらの地域で適応してきたお花は個性的なものが多いというのが特徴です。そのため、ワイルドフラワーやネイティブフラワーと呼ばれるお花がある訳ではありません。
また、オーストラリア原産のお花をワイルドフラワー、南アフリカ原産のお花をネイティブフラワーと呼び分けることもあります。
参考:一般社団法人Flower Works Japan「ワイルドフラワーとは」
切り花として出回るワイルドフラワーの種類は?どんな花がある?
続いて、ワイルドフラワーとして日本国内で見かける切り花をご紹介します。今回は見かける機会が多いものをピックアップしています。
プロテア
花名 | プロテア |
科名属名 | ヤマモガシ科プロテア属 |
原産地 | 南アフリカ |
プロテアはワイルドフラワーの代表格で、エキゾチックな見た目のお花。一番大きい品種であるキングプロテアは20cm〜30cmほどで、威風堂々とした佇まいをしています。
プロテアの切り花を長持ちさせるお手入れ方法は?特徴や花言葉を解説!【切り花図鑑】
セルリア
花名 | セルリア |
科名属名 | ヤマモガシ科セルリア属 |
原産地 | 南アフリカ |
セルリアは起毛したお花が特徴のピンクや白色のエレガントな雰囲気のあるお花。苞がピンクに染まることから「ブラッシングブライド(花嫁の花)」と呼ばれ、ブライダルで人気です。
セルリアの切り花を長持ちさせるお手入れ方法は?特徴や花言葉も解説!【切り花図鑑】
ピンクッション
花名 | ピンクッション |
科名属名 | ヤマモガシ科レウコオスペルマム属 |
原産地 | 南アフリカ |
ピンクッションはプラスチックのような質感の雄しべが立ち、針山のような見た目をするお花です。主に日本国内ではオールシーズン見かけますが、9月以降で出回り量が多くなります。
ピンクッションの切り花を長持ちさせるお手入れ方法は?特徴や花言葉も解説!【切り花図鑑】
リューカデンドロン
花名 | リューカデンドロン |
科名属名 | ヤマモガシ科リューカデンドロン属 |
原産地 | 南アフリカ |
リューカデンドロンは苞葉に包まれ、先端に松笠のようなお花を付けるお花。品種も多く出回り、品種によってお花の大きさや色、咲き方など変わります。
リューカデンドロンの切り花を長持ちさせるお手入れ方法は?出回り時期や値段、花言葉も解説!【切り花図鑑】
ワックスフラワー
花名 | ワックスフラワー |
科名属名 | フトモモ科カメラウキウム属 |
原産地 | オーストラリア |
ワックスフラワーはろう細工のような光沢感のある花弁を持ちます。広がるようにお花を付け、清楚でかわいらしいお花です。
ライスフラワー
花名 | ライスフラワー |
科名属名 | キク科オゾタムヌス属 |
原産地 | オーストラリア |
ライスフラワーは名前の通り、米粒のような小花をたくさんつけるお花。他のワイルドフラワーと比較してナチュラルな雰囲気があります。
フランネルフラワー
花名 | フランネルフラワー |
科名属名 | セリ科アクチノータス属 |
原産地 | オーストラリア |
フランネルフラワーはお花の質感がフランネルのような生地をしています。園芸品種(ガーデニング)としても親しまれていて、お洒落な雰囲気があります。
フランネルフラワーの切り花を長持ちさせるお手入れ方法は?出回り時期や水揚げ方法、花言葉も解説!【切り花図鑑】
カンガルーポー
花名 | カンガルーポー |
科名属名 | ヘモドラム科アニゴザントス属 |
原産地 | オーストラリア |
カンガルーポーはカンガルーの前足のような見た目のお花。アクセントとして取り入れられる事が多く、唯一無二の見た目をしています。
バンクシア
花名 | バンクシア |
科名属名 | ヤマモガシ科バンクシア属 |
原産地 | オーストラリア、パプアニューギニア |
バンクシアは円筒状にお花を付け、ブラシにも見えるお花です。元々の水分量が少なく、ドライフラワーとして需要が高いです。
バンクシアの切り花を長持ちさせるお手入れ方法は?出回り時期や花言葉も解説!【切り花図鑑】
ドライアンドラ
花名 | ドライアンドラ |
科名属名 | ヤマモガシ科ドライアンドラ属 |
原産地 | オーストラリア |
ドライアンドラはバンクシアを小さくしたような見た目で、多く出回るフォルモーサ(品種名)はお花に光沢感があります。オールシーズン出回り、9月〜11月は見かける機会が増えます。
ブルニア
花名 | ブルニア |
科名属名 | ブルニア科バーゼリア属 |
原産地 | 南アフリカ |
ブルニアはシルバーがかった球体の花を無数につけるお花。12月頃に出回り量が多くなり、クリスマスリースの花材としても利用されます。
ブルニアの切り花を長持ちさせるお手入れ方法は?特徴や花言葉も解説!【切り花図鑑】
バーゼリア
花名 | バーゼリア |
科名属名 | ブルニア科バーゼリア属 |
原産地 | 南アフリカ |
ブルニアに似ていて、同じく球体のお花を付けます。ブルニアよりも花が若干小さく、グリーン系の色味が多いのが特徴です。
クラスペディア
花名 | クラスペディア |
科名属名 | キク科クラスペディア属 |
原産地 | オーストラリア |
クラスペディアは黄色のボール状がかわいいクラスペディア。「ゴールデンスティック」という名称で出回ることもあります。
クラスペディアの切り花を長持ちさせるお手入れ方法は?特徴や花言葉も解説!【切り花図鑑】
ストレリチア
花名 | ストレリチア |
科名属名 | ゴクラクチョウカ科ゴクラクチョウカ属 |
原産地 | 南アフリカ |
ワイルドフラワーの中でも非常にワイルドな見た目のストレリチア。極楽鳥という鳥のような見た目をしていて、サイズも大きく、お祝いごとの際に重宝されます。
ユーカリ
花名 | ユーカリ |
科名属名 | フトモモ科ユーカリ属 |
原産地 | オーストラリア |
ユーカリは丸や細長い葉を持つグリーンで、いつでも手に入る葉もの。グニユーカリやポポラス、銀世界など品種によって葉の形やサイズが変わり、どこでも活躍します。
グレビレア
花名 | グレビレア |
科名属名 | ヤマモガシ科グレビレア属 |
原産地 | オーストラリア、パプアニューギニア |
グレビレアは主にスワッグなどで活躍する葉もの。グレビレアゴールド(品種名)は表と裏で色が変わる不思議な葉です。
ワイルドフラワーの楽しみ方は?
ワイルドフラワーは様々な楽しみ方があります。
生花
ワイルドフラワーは元から日持ちが良いものが多いため、生花ではお手入れの負担が少なく楽しむことができます。茎が太く枝ものもあるため、その場合は茎を割って生けましょう。
ドライフラワー
ワイルドフラワーの多くは乾燥地帯で自生していることから、元から水分量が少ないお花が多いです。そのため、吊るして乾燥させるだけで、簡単にドライフラワーにすることができ、インテリアとしても活躍します。
ワイルドフラワーを集めた花束(スワッグ)
ワイルドフラワーは個性的な見た目のお花が多く、日常で良く見かけるバラなどのお花と合わせづらいものもあります。そこでワイルドフラワーを集めて飾る事で非常に華やかさを演出することができます。ドライフラワーのものも集めて、スワッグにするのも非常に人気で長く楽しむことができます。
夏〜冬にかけて見かける機会が多くなるお花。
ワイルドフラワーは輸入物が多いため、基本的にはオールシーズン手に入れることができます。中でも日本にとって夏〜冬(南半球の冬〜夏にかけて)では出回り量が増えて、見かける機会が多くなります。この時期は徐々に乾燥していき、ドライフラワーの需要が高まってくるシーズンのため、ワイルドフラワーを楽しめる季節と言っても過言ではありません。お花屋さんによって入荷状況は異なりますが、一風変わったお花を飾りたい場合は選んでみてください。