アネモネは、艶やかな花色と中心の黒紫色の部分が特徴的なお花です。存在感があり、花束やアレンジメントの主役に向いています。飾り方は、他のお花を合わせても素敵ですが、色が異なるアネモネだけを集めて飾ってもよし、1輪挿しも、グリーンを添えてもよし、様々な楽しみ方がたくさんあります♪本記事では春の定番のお花として人気のアネモネの切り花について解説します。
ピンクと紫と白のアネモネ
アネモネの切り花は出回り時期はいつ?どんな花?
まずはアネモネの基本情報についてご紹介していきます。
アネモネの基本情報
アネモネはキンポウゲ科イチリンソウ属(アネモネ属)の球根花で、和名は牡丹一華(ボタンイチゲ)、英名はAnemone・Windflowerです。開花時期は2月〜5月で、お花屋さんに出回るのは10月〜4月と冬から春にかけての季節です。
「アネモネ」という名前は、早春の暖かな風が吹くと花が咲くことから、ギリシャの風(anemos:アネモス)に由来してつけられました。色は、赤やピンク、白、紫といったはっきりした色が多く、パステルカラーの他の春のお花とは違った魅力があります♪咲き方は、一重咲きと八重咲きがあり、以前までは一重咲きが主流でしたが、最近は八重咲きも多く出回っています。
アネモネのピンクや紫など花びらに見える部分は実はガクで、アネモネは花びらがない珍しいタイプのお花。このガクは光や温度に反応する性質があり、開閉を繰り返したり、向きを変えたりします。朝になると開き、夜になると閉じますが、花の咲き終わりはガクが開きっぱなしになります。
※購入したばかりのアネモネが朝になると開きました。
一重咲きのアネモネは、同じキンポウゲ科の一重咲きのラナンキュラスと見た目が似ており、見分けるポイントはガクと葉になります。先ほどお伝えした通り、アネモネは花びらに見える部分がガクで、ラナンキュラスは花びらのすぐ下にガクがあります。アネモネはガクの数センチ下に葉がついています。
ガクの下に生えているアネモネの葉
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新鮮なアネモネの切り花の選び方は?
少しでも長く楽しむために、お花屋さんでアネモネを選ぶ際のコツを紹介します。
ガクに透け感がないものを選びましょう
ガクがしっかり色付いており、厚みがあり、みずみずしいものは状態がよいです。優しく触りながら状態を確かめましょう!
茎や葉の状態をチェック
新鮮なアネモネの茎はしっかりとしていて、綺麗な緑色をしており、花びらに似たガクの下に生えている葉はピンと張っています。中には茎が若干黒くなっているものもありますが、選ぶ際に茎が茶色や黄色に変色していないか、葉が小さく縮んでいないか確認すると安心です。
アネモネの茎
アネモネの切り花を長持ちさせるお手入れ方法は?
新鮮なアネモネを購入したあとは、正しいお手入れをして長持ちさせましょう。
花瓶の水は浅めに生ける
アネモネの茎は空洞で腐りやすいので、花瓶の水は少なめにしましょう。また、断面積が広いと、水を吸い上げやすく、茎が腐ってしまうので、茎は水平にカットしましょう。同じキンポウゲ科のラナンキュラスも同様です。
気温が低めで、暗い場所で楽しむ
アネモネは光や温度に反応し、開閉を繰り返す性質のお花です。明るいお部屋や暖かい場所では開きやすくなり、暗いお部屋や寒い場所では閉じる傾向があります。開閉を繰り返したり、明るいお部屋や暖かい場所で飾り続けると咲き進んで短命になってしまうので、飾り場所には配慮しましょう。
毎日花瓶の水を替え、茎を少し切り戻しをしよう
切り花を生ける際の基本となりますが、こまめに水を替え、花瓶は清潔な状態を保ちましょう。毎日水を替えるのが難しい場合は延命剤を使用しましょう。水を替える際に茎を数センチ切り、切り口を新鮮にする「切り戻し」を行うことで、水を吸い上げやすくなります。特にアネモネの茎は傷みやすいので、切り口の状態はしっかりチェックしましょう。
アネモネの花言葉は?
春の定番の花材で、個性的な雰囲気を持つアネモネ。続いて、アネモネの花言葉を紹介していきます。
アネモネの花言葉は『あなたを信じて待つ』『期待』『真実』『はかない恋』
恋が叶わなかったギリシャ神話が由来で、ネガティブな意味の花言葉があります。ただ、赤いアネモネには『君を愛す』といった花言葉もあり、恋愛表現の贈り物としてよく使われます。アネモネを贈る際には、花言葉に少し注意しましょう。
アネモネは春を彩る濃い色味の花
春を彩るお花は多数ありますが、アネモネの魅力は存在感。同じ春のお花であるラナンキュラスやリューココリーネなどは優しい花色のものが多い一方で、アネモネは濃い目の赤や紫、ピンクなどのものが主流です。そのため、存在感のあるメインとして華やかにしてくれるので、春のブーケで是非入れてみてください。
飾るときは咲き進んでしまうため、暖かすぎないお部屋で楽しんでください♪