独特な質感が特徴で、一重咲きのお花がどことなく可憐で温かみのあるフランネルフラワー。白からシルバーの花色はブライダルシーンによく合い、花嫁からも人気があります。本記事ではフランネルフラワーの切り花を長持ちさせるお手入れ方法や花言葉、特徴についてご紹介します。
フランネルフラワーの切り花の出回り時期は?どんな花?
まずはフランネルフラワーの基本情報についてご紹介していきます。
フランネルフラワーの基本情報
フランネルフラワーはセリ科アクチノータス属のお花で、原産地はオーストラリアのワイルドフラワーです。英名は『flannel flowe』で、別名では『アクチノタス・ヘリアンセ』と呼ばれています。『アクチノ』はギリシャ語で車輪を意味しており、フランネルフラワーが車輪に見えることが由来しています。また、フランネルフラワーはお花全体が毛織物のフランネルのような見た目と質感をしていることから名前が付けられています。
花びら(花弁)に見える部分は実は苞で、苞は反り返るように咲き、先端は緑色をしているものもあります。
お花屋さんではオールシーズン出回っており、切り花以外に鉢植えでも人気でガーデニング需要が高め。ただ、暑さと寒さ、高温多湿な時期が苦手なので、涼しい時期に見かける機会が多くなります。岐阜県産が多く、輸入物も出回っています。
日持ちは7日前後とほどほどに楽しめますが、水が下がりやすいお花です。
フランネルフラワーの切り花を長持ちさせるお手入れ方法は?
続いて、フランネルフラワーの切り花を長持させるお手入れ方法についてご紹介します。
不要な葉や水に浸かる葉を取り除く
フランネルフラワーの茎には細かな葉が付いています。時間が経過すると傷んできて、ポロポと落ちてくるため、事前に取り除くようにしましょう。水に浸かる部分はバクテリアの発生につながるため、整理必須です。
できる限り毎日花瓶の水を替え、切り戻しを行う
フランネルフラワーの切り花に限りませんが、こまめに水替えを行い、食器用洗剤で花瓶を洗い、花瓶を清潔な状態で保ちましょう。その際、茎を切り口を切る「切り戻し」を行うことで、切り口が新鮮になり水上がりがよくなるので、切り戻しも行いましょう。切り口は断面積を広げるため、斜めにカットしましょう。
湯揚げを行う
フランネルフラワーは水が下がりやすいお花で、水が不足していると垂れ下がって下向きになります。水切りではなかなか水が上がりきらないことがあり、このような場合は湯揚げが効果的です。
手順は以下の通り、進めましょう。
①お湯を沸騰させる
②フランネルフラワーを新聞紙で覆う
③火を止めたお湯に切り口を数秒〜数十秒浸す
④深めの水に新聞紙で覆ったまま浸す
この湯揚げを行うことで導管内の水の通りが良くなり、お水がしっかり吸い上げやすくなります。お湯に浸した後は水に浸すまでの時間を極力短くすることで、導管内への空気の侵入を防ぐことができ、効果が高まります。
切り口を火で焼いて水揚げする(燃焼法)
湯揚げと同様の効果を得る燃焼法も水揚げに有効です。燃焼法とは切り口を直接火で炙り、炭化した状態でお水に生ける方法で、茎が硬い植物や茎の水分量が少ない場合に有効な手法です。
手順は以下の通り、進めましょう。
①フランネルフラワーを新聞紙で覆う
②火で切り口を3cm前後焼く(ガスコンロで大丈夫です)
③切り口が炭化したら、深めの水に新聞紙で覆ったまま数時間〜半日浸す
④水が上がったら、炭化した部分を切り落として花瓶に生ける
お花部分に熱気が触れないよう、切り口以外は日に近付けず、お花は横にした状態で燃焼させましょう。
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フランネルフラワーの花言葉は?
続いて、フランネルフラワーの花言葉についてご紹介します。
フランネルフラワーの花言葉は『高潔』『誠実』『いつも愛して』
『高潔』『誠実』の花言葉はフランネルフラワーは真っ白な花を咲かせることから付けられています。また、フランネルフラワーは種類によっては四季咲きのものもあり、オールシーズン楽しむことができることから『いつも愛して』の花言葉が付けられています。純白に包まれた新婦を連想させる花言葉が付けられているため、ブライダルでも人気です。
同じワイルドフラワーのセルリア(ブラッシングブライド)の切り花図鑑はこちら
シックな色味のお花と合わせて楽しもう
フランネルフラワーは白とシルバーグリーンを基調とした落ち着いた雰囲気のお花。別のお花と一緒に飾る際にはシックめの色合いで落ち着いた雰囲気のお花と飾ると一体感を出しやすいと思います。例えば、クリスマスローズや秋色のアジサイ、葉物だとユーカリなどでしょうか。
水が下がりやすいのでしっかりお手入れしてあげましょう。