繊細な小花がふんわり丸く集まって咲き、さらにそれらが枝分かれして傘のように広がる姿がまるでレースのようなレースフラワー。主役級のお花ではありませんが、フラワーアレンジメントやブーケで空間を埋めるのに活躍し、可憐で涼しげな印象に演出してくれます。本記事ではそんなレースフラワーの切り花を長持ちさせるお手入れ方法や特徴、花言葉についてご紹介します。
ホワイトレースフラワーの切り花の日持ちはどのくらい?どんな花?
まずはレースフラワーの基本情報についてご紹介していきます。
ホワイトレースフラワーの基本情報
レースフラワーはセリ科ドクゼリモドキ属のお花で、和名は「毒芹擬(ドクゼリモドキ)」と書きます。(少し毒々しく感じますが、毒はなく、可憐で上品なお花です。)英名は「Bishop’s Weed(司教の草)」です。
レースフラワーは1年中出回りますが、お花屋さんに並ぶ量が多いのは春です。レースフラワーのふんわりとした雰囲気が、優しい色の春のお花とよく合います!
同じ白い小花が咲くカスミソウに似ていますが、レースフラワーは茎の先端に放射状に小花を咲かせ、細い茎のラインが魅力的です。白い小花の印象が強いですが、淡い緑色やボルドー色の品種も出てきています。以下の写真は「グリーンミスト」という品種です。
名前が似ている「ブルーレースフラワー」とは別の植物であり、それと区別するためにこちらのレースフラワーは別名「ホワイトレースフラワー」とも呼ぶこともあります。
日持ちは5日〜7日程度で、しっかりお手入れすればある程度楽しむことができますが、小花がポロポロ落ちやすいので、扱い方に注意が必要なお花です。
お花屋さんでは、カスミソウと並んで、白い小花の定番となっています!
ホワイトレースフラワーの切り花を長持ちさせるためには?
小花がポロポロと落ちてきやすいレースフラワー。続いて、レースフラワーの切花を長持ちさせるお手入れ方法について紹介します。
不要な葉を取り除く
レースフラワーには細かくて軽やかな葉が付いていることがあります。(事前にお店で処理されていることもあります。)葉が付いていいると水分が大気中に発散する蒸散によって水が下がりやすいため、生ける前に取り除くようにしましょう。
茎は斜めにカットし、水切りをしよう
レースフラワーは水が下がりやすいので、水の吸い上げをよくするために、切り口を斜めにカットし、断面積を広げましょう。広げることで、お水の吸収がしやすくなります。また、茎をカットする場合はバケツに水を張り水中でカットする「水切り」を行うと、茎の中に空気の侵入を防ぐことができ、より水上がりがよくなります。
できる限り毎日花瓶の水を替え、切り戻しを行う
切り花を生ける際の基本となりますが、こまめに水替えを行い、食器用洗剤で花瓶を洗い、花瓶を清潔な状態で保ちましょう。その際、茎を切り口を切る「切り戻し」を行うことで、切り口が新鮮になり水上がりがよくなるので、切り戻しも行いましょう。
元気がなくなったら湯上げをする
水が下がり、元気がなくなったら「湯上げ」をして、シャキッとさせてあげましょう。手順としては、レースフラワーを新聞紙などの紙で包み、沸騰したお湯に茎を5秒〜10秒ほど浸けたあと、水を張ったバケツや桶にすぐに入れればOK。植物は暑い熱気に弱く、新聞紙を巻くことで、レースフラワーに熱気が当たることを避けることができます。
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しっかりお手入れしても、レースフラワーは花がポロポロ落ちてしまうお花。汚れやすいので、飾る場所には注意しましょう!
ホワイトレースフラワーの花言葉は?
続いて、ホワイトレースフラワーの花言葉についてご紹介します。
ホワイトレースフラワーの花言葉は『可憐な心』『細やかな愛情』
こちらの花言葉はレースフラワーの清楚で繊細な花姿に由来すると言われています。シンプルですが、レースフラワーを簡潔に表した花言葉のように感じます。
ホワイトレースフラワーに似たお花がある?
街中や野山でレースフラワーに似た白い小花が無数に咲くお花を見かけることがあります。それは同じセリ科の「ノラニンジン」と呼ばれる植物です。たまに白いお花に混じって赤いお花を咲かすものもありますが、本当に見た目がそっくりです。
ホワイトレースフラワーは清楚で可憐!添え花として大活躍のお花!
名前の通り、レースのように繊細なレースフラワー。どのお花にも合い、メインのお花を引き立ててくれますが、放射状に広がる特徴を生かしてレースフラワー単独で飾っても綺麗です。すっと伸びる茎を生かした生け方をするとより魅力的だと思います。白色のものが定番ですが、近年出回りが増えている緑色のものやボルドー色のものも見かけたらぜひ手に取ってみてください!