お花屋さんでギフト用のお花を購入する際、アレンジメントもしくは花束、どちらのスタイルで贈るか聞かれることがあります。普段お花を送り慣れている方にとっては難しい質問ではないですが、慣れていないと違いが分からず花贈りが億劫になってしまいます。そこで本記事では花束とアレンジメントの違いやそれぞれの良さや注意点、どのようなシーンでどちらのスタイルを贈ればよいのかをご紹介します。
花束とアレンジメントの違いは?
花束とは
花束は「切り花を束ねたもの」です。バラやユリのようなぱっと目に入るメインのお花や小花を連ねるサブのお花、清涼感のあるグリーンを入れながら束ねます。束ねた後は輪ゴムや麻ひもで結束し、保水処理とラッピングを施します。
アレンジメントとは
アレンジメントは「吸水スポンジに切り花を挿したもの」です。アレンジメントは「整理する」という意味があり、ただ切り花を挿すのではなく、切り花を短くカットしたり、葉を取り除いたりと整理しながら素敵に組み合わせていきます。花器はかごやグラス、プラスチック性のものなど様々で、アレンジメント用の花器に吸水スポンジをセットした後ににお花を挿していき、完成したらセロファンなどで保護します。お手入れは器にお水を注ぎ、スポンジに吸収させ、お水を与えます。
花束の良さ・注意点
続いて、花束の良さや贈る際の注意点をご紹介します。
花束の良さ
①花束は予算に応じて、手軽に作ることができる
花束は数本からでも対応でき、予算に応じて柔軟にオーダーすることができます。アレンジメントは花器代や吸水スポンジ代が最初からかかる上、器のサイズに合わせて花材を選ぶ必要があるため、低予算が限られていると納得いくものが作れない場合があります。
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②持ち運びが容易
花束はアレンジメントと比較して、重量が軽く持ち運びがしやすいです。アレンジメントは吸水スポンジに水を含んでいるので、重量感があります。一方、花束は切り口が水に浸かっていないため、そこまで重くなることはなく、持ち運びの負担が少なく手軽に運ぶことができます。
③小分けにして自由に飾ることができる
花束は持ち帰った後、小分けにして飾ることができます。花瓶を複数用意することで、リビングや玄関など、様々な場所に飾ることができ、お花の種類や長さもアレンジしながら楽しむことができます。
花束の注意点
①花瓶の準備や細かなお手入れが必要
花束のデメリットは花瓶やお水を用意する必要があり、飾るまでに多少の手間がかかることです。アレンジメントと異なり、切り口からお水を吸い上げることができないため、花瓶に水を汲み入れて生けましょう。切り口に保水処理がされている場合でも気休め程度の処理になるため、ご自宅に着いたら速やかに生けてあげましょう。
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アレンジメントの良さ・注意点
続いて、アレンジメントの良さや贈る際の注意点をご紹介します。
アレンジメントの良い点
①手軽に飾ることができる
手軽に飾ることができることがアレンジメントの最大のメリットです。お花が吸水スポンジに挿さっているため、水を吸い上げることができ、花瓶を用意する必要もありません。
忙しくまめに水換えができない方への贈りものや花瓶を準備することが難しい場合に、購入したいスタイルです。
②お花屋さんで製作した形をそのまま楽しめる
アレンジメントはお花屋さんが素敵に製作した姿をそのまま楽しむことができます。花束でも同じお花を散らしたり、色の配置を考えて束ねられますが、解いてしまうと硬いが崩れてしまったり、花瓶のサイズに合わせて生ける必要があります。
アレンジメントの注意点
①持ち運びに不向き
アレンジメントは専用花器にセットされた吸水スポンジに水を含んだ状態で生けるため、重量感があり、持ち運びに負担がかかります。また、花束と比較して多方面にお花の顔が向いているため、持ち運びの際に茎が折れてしまったり、お花が潰れないよう配慮する必要があります。
②飾る場所が限られる
アレンジメントはサイズや容器の形が決まっているため、飾る場所が限定されてしまいます。あまりにも大きいと場所を取ってしまったり、飾れないケースもあるのでサイズは事前に確認しておきましょう。
シーン別の花束とアレンジメントの選び方
良さや注意点を理解した上で、シーン別で花束とアレンジメントのどちらを選ぶべきか理解しておきましょう。
花束が合うシーン
①贈呈などのお祝いの場
授賞式や発表会など、多数の方の前でお相手の賞賛やお祝いの目的でお花を贈る場合、花束がよいでしょう。相手の方に直接手渡ししやすく、写真映えします。
②送別や記念日
送別や記念日など、プレゼントした後電車などで持ち帰ることがされる場合、花束は持ち帰りやすく、お相手の方の負担が少なくなります。アレンジメントは吸水スポンジに水を含んでいるため、重量があるため、避けた方が良いケースが多いでしょう。
③日頃からお花を飾る習慣がある方へ贈る場合
ご紹介した通り、花束は自由に長さを調節したり、分けて生けることができます。日頃からお花を飾る習慣がある方はこのお手入れが楽しんでおり、花束が好まれる傾向にあります。
アレンジメントが合うシーン
①お見舞い
お見舞いは患者さんの状態によって水換えやお花のお手入れが困難なことや花瓶を準備することが難しいことが想定されます。このように相手に負担をかけられない場合はアレンジメントタイプを贈るとよいでしょう。
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②公演祝い・開店祝い
ライブ会場のエントランスやロビーの置くお花を贈る時や開店のお祝いをする場合はアレンジメントタイプがよいでしょう。アレンジメントは手軽に飾ることができるため、忙しいことが想定されるお祝いで贈る際には事前に確認をとった上で贈るようにしましょう。
受け手(相手)の状況を想像して、適切なスタイルを選ぼう!
ここまで花束やアレンジメントについてご説明してきましたが、このシーンは花束、とあるシーンではアレンジメントと明確に決まっている訳ではありません。あくまでも受け手の方に対してお祝いや感謝の気持ちを伝えるためのギフトであるため、相手の好みや状況を事前に確認した上で、選ぶようにしましょう。季節のお花を入れたり、相手の好きな色でまとめたりすると、きっと喜んでくれます。