スカビオサは、華奢な細い茎に、小さな花が丸く集まった可憐な雰囲気のお花です。ひらひらとした花びらがナチュラルな雰囲気で、和風にも洋風にも合います。本記事ではスカビオサの切り花を長持ちさせる方法や特徴、品種について解説します。
お花屋さんでは春先に多く見かけるお花です。
スカビオサはどんな花?
まずはスカビオサの基本情報についてご紹介していきます。
スカビオサの基本情報
スカビオサはスイカズラ科マツムシソウ属のお花で、和名は西洋松虫草(セイヨウマツムシソウ)、英名はScabiosaです。開花期は6月~11月であり、昆虫のマツムシが鳴く頃に咲くので、松虫草という名前がつけられました。お花屋さんには1年中出回りますが、旬は3月~4月の春先が中心です。日持ちは1週間程度です。
花色は、濃い紫・薄紫・ピンク・サーモンピンク・ワインレッド・白など、カラーバリエーションが豊富です。咲き進むと、中心の蕾の部分が開花して、こんもりとした花姿になります。
品種も多いことでも有名で、園芸でも人気のお花です。
スカビオサの切り花を長持ちさせるためには?
続いて、スカビオサのお手入れ方法をご紹介します。
飾る前に不要な葉を取り除く
スカビオサの茎には葉が付いています。必要以上に葉が付いていると水分などの栄養が花に行き渡りづらくなるため、不要なものは取り除きましょう。また、葉が水に浸かると水が腐る原因にもなるため水に浸かってしまう場合は取り除きましょう。
茎を斜めにカットする
スカビオサの茎はとても細いため、切り口を斜めに切り、断面積が極力広がるようにしましょう。斜めに切ることで水上がりがよくなります。
毎日花瓶の水を替える
スカビオサは春から初夏に旬を迎えるお花。気温が高くなるとバクテリアの発生が進むので、こまめに水替えを行い、食器用洗剤で花瓶を洗い、水と花瓶を清潔な状態で保ちましょう!
花の重みで首が曲がり、向きが固定しづらいので、飾る際は他の花材と合わせて固定するのがおすすめです。
スカビオサの花言葉は?
続いてスカビオサの花言葉についてご紹介します。
スカビオサの花言葉は『魅力』『風情』『敏感』『無からの出発』『私はすべてを失った』
スカビオサの花言葉はポジティブなものとネガティブなものがつけられています。
ネガティブな花言葉が付けられた由来として、西洋では紫色の花は哀しみの象徴とされており、紫のお花を未亡人に贈るという習慣があったことから来ています。
そのため、紫の花に対しては悲しい花言葉をつけられることが多く、スカビオサも西ヨーロッパ原産の紫のお花であるので、ネガティブな花言葉が付けられています。
補足になりますが、紫色の花を未亡人に贈る由来は、ギリシア神話にて大量の血を流して死んでしまった少年の血から紫のヒヤシンスの花が咲いたという言い伝えからきています。
ギフト用に使う場合には贈る相手によっては少し注意が必要です!
ただ、花屋の本音としてはお花にはさまざまな花色や品種があり、お花としての魅力があるので、花言葉に捉われすぎずに選びたいものですね。
スカビオサの品種・咲き方は?
スカビオサは品種が多様なお花としても有名です。よく出回るスカビオサの品種・咲き方をご紹介します。
スカビオサ・アトロプルプレア
「セイヨウマツムシソウ」とも呼ばれる品種で、珍しい暗赤色や黒色のシックな花色があります。園芸でも出回る品種です。
スカビオサ・コーカシカ
黒海付近のコーカサス地方に分布するスカビオサです。
5㎝~8㎝程度の花を咲かせ、こちらも園芸としても人気の品種です。
スカビオサ・ステラータ
ヨーロッパ原産のスカビオサで、花が咲き終わると写真のような実として出回ります。ユニークな花姿の品種で、別名ステルンクーゲルとも呼ばれます。
一般的なスカビオサに比べると小さく、ドライフラワーにすると長期間楽しむことができます。
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スカビオサは品種も多様で、春先を代表するお花の一つ。
スイートピーやチューリップなど、春を代表するお花は多くあります。その中でもスカビオサは個性的な可愛らしい花姿をしているのに加えて、新しい品種も増え、人気が高まってきているお花です。園芸でもよく用いられるお花なので、鉢植えの状態でお花屋さんに飾られていることもあります。スカビオサ特有の中心の花が咲き進んで、姿が変わっていく様子も楽しみましょう!